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『iPhoneプログラミングUIKit詳解リファレンス』レビュー

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所 友太 京セラコミュニケーションシステム株式会社リックテレコム 2010-01-12
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中級者向けの決定版!

iPhoneアプリ開発の入門書を卒業して、次に買うべき本の筆頭に挙がるのが、この本。
中級者向け開発本の決定版。

Interface Builderを使わずに!

iPhoneのアプリケーション開発は、他の環境でのアプリ開発に比べて、とても簡単だと言われるのをよく耳にする。それは、Appleが提供する開発環境(ツールも含む)が洗練されているから、というのが理由のひとつだろう。特にUI設計を補助するInterfaceBuilderは強力で、xcodeでプログラムを数行書くだけで、あとは直感的に部品を組み合わせることでアプリ開発が可能だ。

しかし、InterfaceBuilderは、シンプルなUIのアプリを作るときには、その真価を発揮するものの、少し踏み込んだUIを設計しようとすると逆に手間がかかってしまうという事態になりやすい。それに、RAD(Rapid Application Development)に慣れてなく、実際にソースコードを書いたほうが手っ取り早い、という筆者のようなプログラマもいるだろう。

本書は、そんなInterfaceBuilderを使わずにアプリ開発をしたい人のための本である。その意気込みは、第1章の冒頭で「InterfaceBuilderは必須か?」に始まり、その次の項では、ついにInterfaceBuilderを完全に使わない開発の仕方について書かれているところからも伝わってくる。この本の主旨であるUIKitを詳細に解説するところ、に関しても一切の妥協なくInterfaceBuilderを排除している点で、他のUIKit解説本とは明らかに違う。

iPhoneアプリ開発者に必須な情報

内容としては、とにかくUIKitについて詳細に書かれているのはもちろん、実際のアプリ開発では必須となるviewDidLoad:、viewDidAppear:などの呼ばれる順番やメモリが足りなくなったときの挙動など、実践的な内容が多い。また、リファレンス形式で書かれているものの、ところどころに実際のアプリ開発でそのまま使えるような小技も載っているので、アプリ開発者としてはありがたいところ。

本書はiPhoneアプリ開発者なら一度は読んでおきたい本である。いや、それどころか中級者になったばかりのアプリ開発者にとって、良き相棒となるだろう。ぜひお薦めしたい一冊だ。

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